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週末公開の映画……2021.3.3 |
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『野球少女』★★★★
(満点は★★★★★)
先日観た試写用のDVDで、出演者がコロナ対策のマスクをしているという映画がありました。
これが2020年、2021年のリアルということなんでしょうね。
もし、これがいつまでも続くようだと、ライトなSF映画の世界みたいじゃないですか?
だって、少し前まで、そんな日常は想像も出来なかったのですから。
“新しい生活様式”なんて言葉が生まれても、いつかは外せる日が来るんですよね。なんか心配になってきた…(^^;)
さ、今週は1本です。
『野球少女』は、韓国映画。
小中学生の頃は“天才野球少女”と呼ばれ、男子に混じっても大活躍だったチュ・スイン。
韓国で20年ぶりの高校野球の女子選手となり、一躍、時の人になったのですが、高校卒業を前に、プロ野球から声がかかったのは、チームメイトで幼なじみのイ・ジョンホでした。
スインの父は仕事が見つからず、母が家計を切り盛り。幼い妹もいて、母親からは、早く野球なんか辞めて、就職して欲しいとキツく言われます。
それでもプロ野球選手への夢を諦めきれないスイン。トライアウトを受けたいと、球団に直談判に行っても、門前払いをくらってしまいます。
新たなコーチとして、スインの高校にやってきたジンテも、「女子も男子も関係ない。お前に実力がないだけだ」と突き放します。
それでも懸命に練習に励む姿に、少しずつ考えが変わるジンテコーチ。
二人三脚の練習に、一筋の光明が差すのですが…。
韓国には、女性のプロ野球選手がひとりだけいたそうです。公式試合で先発登板を果たした、アン・ヒャンミ投手。彼女をモデルに物語を作ったそう。
男女を分けている競技には、男子バレーとか、女子サッカーとか、性別が前に付くけれど、野球にはそれがないから、女子に門戸が閉ざされているわけじゃない、という考えもあるみたいですね。なるほどなぁと。
日本でも野球をこよなく愛する女子がたくさんいて、“女子プロ野球”も立ち上がりましたが、現実問題として、運営はなかなか難しかったようです。
ジェンダーイクオリティが言われる今、野球に限らず、いろんなことを考える契機になる1本かもしれません。
ちなみに、スインに扮するのは、韓国のテレビドラマ『梨泰院クラス』で人気を博したイ・ジュヨン。吹き替えなしで頑張ったそうです。★4つ。
「野球少女」公式サイト
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