『サウスポー』☆☆☆☆
(満点は☆☆☆☆☆)
早いもので6月です。
5月はおかげさまで忙しく、なんと5本しか試写が見られませんでした。
そのうち3本がドキュメンタリー。
知らず知らずのうちに、あるいは意識してか、
ドキュメンタリー映画を“選んで”行っていたのかもしれません。
“事実は小説より奇なり”。
面白い作品は、本当に面白いですからね。
さ、今週は1本です!
『サウスポー』は、ボクシング映画。
43戦無敗の世界ライトヘビー級王者、ビリー“ザ・グレート”ホープ。
彼は養護施設出身の孤児で、最愛の妻も同じ施設で育ったモーリーン。
ふたりの間には愛娘のレイラがいました。
破格のファイトマネーを得るようになったビリーでしたが、ある晩のこと、
養護施設の寄付を集めるためのチャリティーパーティーに出席。
するとそこに、同じ階級のボクサーで、
何かと因縁をふっかけてくるミゲル・エスコバールがいました。
スピーチを終え、帰宅しようとするビリーたちに、ミゲルはまたも挑発的な言葉を発し、
妻を侮辱されたビリーはミゲルに殴りかかり、双方大乱闘となります。
その時です。一発の銃声が響き、モーリーンが腹部から血を流して倒れていたのです。
妻の突然の死を受け入れられないビリー。
日々の生活は荒み、ボクサーとしての栄光も失い、経済的にも困窮。
娘レイラとも離れ離れの生活を余儀なくされてしまいます。
もはや、あの強かったチャンピオンの姿はありません。
ビリーは伝説と化して、このままリングから消え去ってしまうのでしょうか…。
ドキュメンタリーじゃないかと思うような作品は、
1979年の映画『チャンプ』のリメイクだそう。
主演のビリー役には、身体を鍛え上げたジェイク・ギレンホールが扮します。
主題歌はエミネムの手によるものですが、そのエミネムは抗争で親友を亡くしていて、
遺された娘と結びつきを強くしたと。
そんなエミネムの実体験がこの映画には反映されているんだそうです。
愛する娘との生活を、また自身自身の栄光をも取り戻したい。
頂点からどん底に落ちた男の、再生の物語です。
そこにはカギとなる、ひとりの人間との出会いがあるのですが、
そこはあなたがスクリーンで確かめてみて下さい。
ボクシング映画はまずもってハズレがないというか、
ドラマチックな逆転劇は想像もつきやすいのですが、
この映画には想像もできないことがひとつ。
それは、ジェイク・ギレンホールの身体!
役作りのためにここまでしたかという、すんごい身体になっています。
そんな役者魂に☆1つ追加して。☆4つ。
「サウスポー」公式サイト
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