「カイロ・タイム〜異邦人〜」☆☆☆
「トランス」☆☆☆☆
映画「そして父になる」を、遅ればせながら見てきました。
福山雅治演じる野々宮に、自分を重ね合わせてしまいました。
正直、ボクもあんな感じです。違うのはお金持ちじゃないってところかな(笑)。
プライドと自尊心のギリギリのところに立ち、言ってることは正論でも、
時に“真っすぐ=尖った”言葉で人を傷つけちゃう…。
彼はそれでも離れていかない奥さんがいるからいいけど、ボクの場合はね。こ
んな性格、人格だと知りつつ、好きでいてくれる人が現れない限り独り身だなと(笑)。
そのほうが人を傷つけなくていいのかもと、映画の主眼とは違ったところで見て、
少々落ち込んだりもして(笑)。ま、それもまた人生。
今、メチャメチャ楽しいから、今のままがいいのかもしれませんしね。
ひとつ得れば、ひとつ手放さなくちゃいけないかも。
今、放すものは何ひとつありませんから。
さ、今週は2本です!
「カイロ・タイム〜異邦人〜」は、『映画で行く、“おとなの女の一人旅”』シリーズ第1弾。
女性誌のベテラン編集者として長年勤めてきたジュリエットは、
初めて長期休暇を取り、エジプトのカイロを訪れます。
目的は、国連職員の夫、マークに会いに行くこと。
マークは紛争地であるパレスチナのガザ地区にいて、ジュリエットが空港に着いた時、
迎えにきたのは夫ではなく、昔マークの警備を担当していた、エジプト人のタレクでした。
タレクは今、親のカフェを継いでいたのですが、マークからの信頼は厚く、
いつ戻れるかわからない自分に替わって、
ジュリエットの面倒を見て欲しいと頼まれていたのです。
好奇心旺盛なジュリエットは、
夫不在の淋しさを紛らわすためにひとりで町を歩こうとしますが、異国の地で、
異文化の町で、危ない目にも度々遭うことに。
そんな時、いつも助けてくれたタレク。
長い時間を共にするふたりの間に、特別な感情が湧いてくるのでした…。
子育ても一段落した女性が、夫がいながら、
心の隙間を埋めてくれる男性に胸をときめかせる。
ご婦人たちがちょっと憧れる“いけない秘めごと”ですよね(笑)。
ピラミッドの町を旅して、開放感から恋をして。
それを映画の中で、ヴァーチャルで楽しんでもらおうという企画のよう。
第2弾は来春公開予定だそうです。
世のご主人たち、あまり奥さんを放っておいてはいけませんョ(笑)。☆3つ。
「カイロ・タイム〜異邦人〜」公式サイト
「トランス」は、ダニー・ボイル監督最新作。
ゴヤの名画“魔女たちの飛翔”が出品されたオークション会場。
約40億円という高値でハンマーが落ちた瞬間、ガス弾が投げ込まれ、会場内はパニックに。
競売人のサイモンは、緊急時のマニュアル通り、絵画を袋に入れ、
隠し金庫へと向かったのですが、そこにはギャングのリーダー、フランクがいたのです。
実はサイモンとフランクはグル。
ところが、サイモンが筋書きと違う行動に出ます。
なんとフランクの首筋にスタンガンを突きつけたのです。
フランクに殴られたサイモン。
その際、頭を強打し、サイモンは記憶の一部を失ってしまうんですね。
袋を奪ったフランクがその袋を開けてみると、中にあったのは額縁だけ。
絵はどこかに消えていたのです。
サイモンを問い詰めるフランク。しかし、サイモンには記憶がない。
どこに隠したかはもちろん、なぜ隠したのかも。
フランクは催眠療法を思いつき、エリザベスという女性催眠療法士に
サイモンの記憶を呼び戻すよう依頼するのです…。
物語は、サイモン、フランク、エリザベスの3人を中心に展開し、
それぞれがひとクセもふたクセもあるキャラクターだから面白い。
よく考えられた謎解きのミステリー映画です。
この手の映画の際によく書く言葉ですが、あんまりあれこれ話すのは野暮(笑)。
「トレインスポッティング」や「スラムドッグ$ミリオネア」の監督ですから、
捻らないわけがない。すべては劇場でご覧あれ。☆4つ。
「トランス」公式サイト
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