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週末公開の映画……2020.1.21 |
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『KCIA 南山の部長たち』★★★★
『どん底作家の人生に幸あれ!』★★★
(満点は★★★★★)
緊急事態宣言中に、ボクは“家の大掃除をします宣言”を発出。
今、多くのスペースを取っているもののひとつが、映画の資料なんです。
試写会の際にもらったマスコミ用プレスを、25年前からすべて取ってあるので、これが段ボールや袋に詰まってメチャメチャある。
どうしたらいいと思います?
捨てるのもなぁ…。思案のしどころです(笑)。
さ、今週は2本です!
1979年10月26日、パク・チョンヒ大統領が、射殺されます。
犯人は諜報機関であるKCIA(中央情報部)の部長で、韓国No.2の権力者とも言われた、キム・ジェギュ。
話は、暗殺の40日前にさかのぼります。
軍事クーデターによって最高権力の座に就いたパク・チョンヒ大統領は、いわゆる独裁者。その腐敗を、亡命先のアメリカ
院議会の聴聞会で証言したのが、KCIAの元部長のパク・ヨンガク。さらには回顧録も執筆していると知り、パク大統領
激怒するんですね。
大統領の側近、クァク・サンチョン警護室長は、KCIAに責任があると、キム部長を責め立てます。
キム部長はアメリカに飛び、友人でもあったパク元部長に会って、真意を尋ねます。
「大統領にとって、No.2は要らないんだ」。
パク元部長はそうこぼします。
母国のために奔走するキム部長でしたが、国内では民主化運動の激化など、問題が多発。大統領にとって、国民の声などただの騒音にしか聞こえず、取り巻きはそれを是とする。
そこに権力争いも加わって、キム部長は追い詰められていきます。
韓国映画は相変わらずレベルが高い。面白かったです。
パク・チョンヒ大統領の暗殺も、犯人がKCIAのキム・ジェギュ部長だったことも事実。
ただ、動機については様々な見解があるようで、純粋な愛国心、出世のためのクーデター、あるいは追い詰められたがゆえの突発的行動とも言われています。
あらすじも簡単にしか書きませんでしたが、様々な人物の思惑が複雑に絡みあい、世界中に衝撃を与えた大統領暗殺事件へと進んでいきます。
まだ、40年前の事件。韓国が民主主義国家になるのには、そこからさらに時間が必要でした。
隣国の歴史の一端を、ボクらは映画で知ることが出来る。あくまでフィクションですから、すべてを信じこむのはいかがかなものかとは思いますが、関心を持つきっかけにはなりますよね。
ちなみに、“南山”は「なむさん」と読むそう。キム部長を、イ・ビョンホンが演じています。★4つ。
「KCIA 南山の部長たち」公式サイト
『どん底作家の人生に幸あれ!』は、19世紀のイギリス人作家、チャールズ・ディケンズの半自伝的小説の映画化。
デイヴィッドは、優しい母親と、肝っ玉母さん的な家政婦のペゴディのもとで、幸せな毎日を過ごしていました。
ところが、母の再婚相手が暴力夫。デイヴィッドは家から追い出され、ロンドンの瓶詰め工場で働かされることになります。
数年が経ち、大好きだった母の訃報を聞いたデイヴィッドは、工場から逃げ出し、唯一の肉親である叔母の家に駆け込みます。
資産家の叔母は、デイヴィッドを名門校に進学させるんですね。
子供の頃から空想好きだったデイヴィッドは、“作り話”で学校の人気者になります。
卒業式の日、デイヴィッドはドーラという犬好きの令嬢に恋をします。そして、彼女の父親が経営する法律事務所に就職。ドーラへのプロポーズを決意したその時です。叔母が破産宣告を受けたというのです。
すべてをなくしてしまったデイヴィッド。波乱万丈な彼の人生は、果たしてどうなってしまうのでしょうか…。
イギリスの国民的作家で、2020年が没後150年となる、チャールズ・ディケンズの代表作「デイヴィッド・コパフィールド」の映画化です。
120分で、出産から結婚までを描いているので、大忙し(笑)。
原作となったのが、作家の半自伝的小説ですから、生い立ちはもちろん、なぜ小説家になったのか、才能やそのきっかけも描かれていると思って下さい。
キーワードは“空想”と“変わり者”。
登場人物には変わり者が確かに多い…。
昔、イギリスにモンティ・パイソンというコメディグループがいて、日本でも『空飛ぶモンティ・パイソン』という番組を吹き替えで放送してました。ボクが中学生か高校生の頃のお話。
イギリスのコメディが難解で、背伸びしながら「面白い」と言っていたのを思い出しました。
そんな笑いって言えばわかる人にはわかるかな。たぶん、フィッシュ&チップス的なイギリス独自の笑いの文化。
何言ってるかわからないって?
あ、そんな感じの映画です(笑)。★3つ。
「どん底作家の人生に幸あれ!」公式サイト
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